表野宏和(大29・合気道部、清水哲ゼミ[大学]、小倉ゼミ[大学院])氏
- 【企画】
- 会報に広告掲載頂いた方々について、その宣伝も兼ねてメルマガに順番に人物紹介記事を掲載する。その第4弾として、今も現役の税理士さんとしてご活躍されている表野さんを紹介する。
- 2022年8月24日(水)14時~16時
- 【インタビュー会場】
- 表野会計の事務所
- 【インタビュアー】
- 岸 泰志(大30・名古屋支部広報部長)
- 表野さんの大学までの生い立ちを教えて下さい。
- 1958年生まれの今年64才。生まれは名古屋市中村区則武。父も税理士。もともとその事務所は中区にあったが、10歳の時、今の住所の瑞穂区岳見町へ引っ越してきた。そのため小学校は名城小学校へ入学したが、岳見町の陽明小学校へ転校した。小学校卒業後は汐路中学校、昭和高校へ進学した。中学、高校を通して野球部に所属。高校の時のポジションはセカンドであった。昭和高校卒業後は、本当は慶応大学か、名古屋大学へ行きたかったが、最終的には浪人を避け、滋賀大学へ行くことになった。滋賀大学の入学式では腕をつかまれ、合気道部の部室へ連れ込まれたことが縁で、結局合気道部へ入った。
- 合気道部時代のことが社会人になって影響したことは何かありますか?
- 部活動を通して、礼儀作法、下に対する思いやりを学んだ。先輩達とワイワイガヤガヤ言いながら酒を飲んだことが懐かしい。部活動ではよく港湾の周りを走らされた。そのお陰か、新歓マラソンでは大学院時代に6位入賞、税理士になってから走ったホノルルマラソンでは参加者23515人中173位で完走した。今はそこまで走れないが。同期は4名いたが、そのメンバーとは今でも繋がりがある。東海地方の合気道部出身者の繋がりとして「愛合会」がある。合気道部時代の夏合宿は時間厳守が厳しく、辛かったことを思い出す。特にその際の正座での反省会はなかなか正座ができず苦労した。
- 大学卒業後はどのような人生を歩まれてこられたのですか?
- 1981年滋賀大学会計学科を卒業後、滋賀大学大学院・経済研究科へ進み、そこで2年間学んだ。その後名城大学大学院・法律研究科へ進み、そこでも2年間学んだ。名城大学大学院時代に税理士資格を取り、その後2年間の実務経験を経て、28歳で税理士登録し、晴れて税理士となった。税理士となった後は父が営んでいた税理士事務所へ入り、それを引き継ぐ形で今に至っている。 その父は6年前に他界した。今は、ベテランの税理士さんに加え、母と社会保険労務士の資格をもつ妻、自分の計4名にて税理士事務所を営んでいる。
- 人生を振り返ってどのような人生でしたか?
- 15年ほど前、仕事で相続関係の案件を扱った際に失敗したことをよく覚えている。その頃は相続関係はまだ扱っておらず、経験がなかったことがその失敗に繋がったものだと思う。現在の仕事のメイン業務は法人の決算処理であり、毎月決算業務があり、ありがたいことに継続して仕事はある。新型コロナウイルスが猛威を振るった影響もあり、支度金申請のサポート業務が増えた。人と接することは好きなだけにこの税理士業務は自分に合っていると思う。今の仕事は結構自由に時間がとれ、自由に動けるのでよかった。お客さんに何か提案して、それがその人、その会社の良い方向へ向かった際にはやりがい、喜びを感じる。税理士としてお客さんとお付き合いが始まれば、そのつながり、関係は長く続き、こちらとしてはそれが安定収入に繋がる。それがまた税理士の魅力の一つだと思う。税理士として、お客さんへのアドバイスを誤ると損害賠償を求められる場合があり、税理士という仕事は、「責任ある仕事」という自覚、自負をもっている。
- これから社会へ出る滋賀大生へのメッセージをお願いします
- 税理士も資格の一つだが、とにかく専門性をもつこと、資格を持つことは重要であり、これからの人生を良い方向へ導くものだと思う。また、いろんな人、より多くの人と交流することがよい。そこから多くの情報を得ることができる。
- 今後はどうされますか?
- 残念ながら今の税理士事務所の後継者はいない。今後、この事務所をどうするかは頭の痛いところ。ただし、自分としてはこのまま70歳までは頑張りたい。自分の趣味はまずはお酒を嗜むことであるが、その他にはゴルフ、山登り、ソフトボール、スキー等といった身体を動かすことであり、それは仕事とのメリハリをつける意味でも続けていきたい。
- 表野さんから一言
- 最近では税理士試験を受ける人、税理士になりたい人が少なくなっている。それが気がかりであり、もっと税理士業界にも若い力が必要だと思う。現在、東海4県で滋賀大学出身の税理士・会計士は70名ほどいるが、若い人が入ってこなくて、その平均年齢が高齢化している。若返りを図っていきたい。
表野さんへの突撃インタビューを終えて:岸の所感
■今回のインタビューは表野さんの事務所で実施させて頂いた。事務所のある岳見町には豪邸が並ぶ高級住宅街があり、表野さんの事務所もその一角にあった。表野さんの決して相手に不快感を与えない話し方にまずは感激した。そのソフトな接し方でお客さんとのお付き合い、関係を大切にしながら対応されているものと感じた。この人柄ならお客さんは離れないとも思った。特に同窓生であればまた気軽に税務相談等に乗って頂けるものと思う。今後も自分の趣味とのメリハリをつけながら、楽しく元気に税理士業務を続けていかれるものと思う。
記:岸 泰志(大30)