第4次産業革命時代とは何なのか?ポスト資本主義なのか?
陵水金鯱懇話会へ改名しました
陵水亭懇話会が2023年2月から陵水金鯱懇話会へ改名しました。2022年8月以降コロナ禍により中断しておりましたが、久しぶりの開催となりました。2023年2月4日(土)の参加者は15名。
講師は、佐藤芳郎氏(大45・有馬ゼミ、ヨット部)。東海銀行へ入行、三菱UFJ銀行在職中に、2010年に名古屋商科大学院ビジネススクールを修了。現在も同大学院で臨時講師を務められています。現在は、中部電力勤務。
金融とエネルギーの切り口から考察
さて、テーマは「 第4次産業革命時代とは何なのか?ポスト資本主義なのか?」。金融とエネルギーの切り口から考察したものでした。
IoTやAIなどの新たに進化したテクノロジーを活用したデジタル系商品やサービスが登場し、これらの変化を『第4次産業革命』といわれている。しかし、革命が起こっているのは産業面だけではなく、消費者主導型の市場構造へ変化するなど、経済社会面でも起こっている。コロナ禍により、その変化がさらに進んでいる。マーケットがマス(大規模集中)からP2P(個対個・小口分散)へ変容しつつある。
金融面でも類似の変化が起こっている。ブロックチェーンという新たなテクノロジーの進化により、仮想通貨などが登場。これらの変化を「Web3.0」といわれているが、この世界観も「分権・自律」の思想がもとになっている。法制度面の整備も進められており、「中央集権型(Web2.0)」から「分権・自律(Web3.0)」へ変容が進むと思われる。
エネルギー面でも類似の変化が起こっている。カーボンニュートラル(2050年までに、温室効果ガスの排出を全体としてネットゼロを目指す)には、その変化を促す側面がある。その達成のためには、エネルギー消費の大幅削減およびエネルギーの電化、再エネ電源の積極利用が求められる。その世界観は、従来の大規模集中型電源(火力、原子力等)への依存を下げ、地域ごとにその特性に適合した分散型電源(水力、風力、太陽光など)を確保し、個人レベルでも太陽光発電を確保し、電気の需給管理(電気の地産地消)をするもの。自律性が求められる。
これらの変化を俯瞰すると、「分権・分散・自律」といった共通キーワードが見えてきたもの。今後はどのような社会に向かっていくのか?これら共通キーワードの言葉がもたらす価値観に沿って変容していくのだろうか?
雑感
今回のテーマは、大きなテーマであるため、すぐには結論が出ません。しかし、過去と現在を分析し、未来を想像するという気づきのきっかけになりました。キャリアアップ、セカンドキャリア、リカレント教育、メンター、これからの働き方に、これらのキーワードはとても重要です。デジタルの時代を生き抜くための方法は、正解は1つではなく、複数あります。陵水会というOB会は、気づきや学びの場として、また、仲間づくりの場として若い方を応援し、また若い方からも応援いただきます。みなさんの参加をお待ちしております。
記: 内田 誠(大31)