第40回定期演奏会

滋賀大学オーケストラ第40回定期演奏会

2023年11月19日(日)、滋賀大学オーケストラの記念すべき40回目となる定期演奏会が、ひこね市文化プラザグランドホールで開催されました。

滋賀大学オーケストラ第40回定期演奏会

プログラムは、歌劇「魔弾の射手」序曲(ウェーバー)、交響曲「未完成」(シューベルト)、交響曲第8番(ドヴォルザーク)。長いコロナ禍を経て大変だったろうに、ダブルシンフォニー(交響曲2つ!)に挑む心意気に感心と期待の気持ちを抱きながら、筆者自らも学生時代にお世話になったマエストロ(河地良智先生)が登場し開演となりました。

滋賀大学オーケストラ第40回定期演奏会

楽器経験ゼロから始めた1回生も出演する伝統の序曲は、その前置きを踏まえているからか、さすがに緊張感を感じましたが、もともと曲の持つ緊張感と暗い雰囲気が巧く表現されており、その後に訪れる力強い演奏が映えました。

2曲目の未完成は、これまた短調の不穏な雰囲気が支配する一曲ですが、伴奏を担当する弦楽器と木管楽器のメロディーのバランスが良く、先輩目線で恐縮ですが、非常に丁寧に合奏練習を重ねたことが伺えました。

3曲目のドヴォルザークは弦楽器・木管楽器・金管楽器・打楽器それぞれの聴かせどころを活かした演奏で、前へ前へ進んでいきながらも自然体なフレーズのつながりが心地よく、楽しみにしていた最終楽章はシャキッとした音色の弦楽器や輝かしい金管楽器、第2楽章を回顧する場面・・・エモーショナルかつ興奮のうちに終曲するのがこの曲の魅力であると、改めて感じました。

アンコールはハンガリー舞曲第5番(ブラームス)で、盛大な拍手に包まれて幕を閉じました。
大変な練習を地道に重ねた結果、大勢の観客に拍手を贈られた学生達は、この満ち足りた瞬間のことを一生忘れないと思います。非常に良い演奏会でした。

滋賀大学オーケストラ第40回定期演奏会

なお、OBとして出演予定であったチェロ・山崎貴士さん(大55)が、直前の練習に参加されていたにも関わらず急逝されました。内心泣きながら演奏するOB・OGチェロ奏者の演奏には、一体となった演奏の中でも特別なものを感じました。謹んでご冥福をお祈りいたします。

記:Vn藤原佑樹(大56)

■滋賀大学オーケストラ(X:旧Twitter)
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■陵水フィルハーモニー管弦楽団(ブログ)
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