彦根高商創立百周年記念式典での演奏を終えて

百周年記念式典に出演しました

陵水男声合唱団は、2023年の年初より百周年記念式典への出演意思を固め準備を始めました。普段は東名阪に分散し少人数で活動する当団ですが、百周年行事に合わせた団員募集が功を奏し、春先には総勢40名規模の合唱団としての出演が可能となりました。各団員とも創立百周年の持つ重要性を十分理解した上で、この記念行事に率先し参加してくれました。

彦根高商創立百周年記念式典
「滋賀大学学歌」斉唱

式典冒頭の「滋賀大学学歌」演奏では、滋賀大学OBとしての自負心と感謝の意を込め演奏するよう、我々合唱団員一同申し合わせました。3地区の合同練習ができない中での本番でしたが、1番・2番の斉唱は、団員全員の音色を統一し、近江の自然と学問の府としての滋賀大学の存在感を再確認してもらえるよう注力しました。3番は、先が不透明な未来に対しても粘り強く歩み続ける滋賀大学の将来にエールを贈る想いで、キーを4度上げた四部合唱で堂々と歌いあげました。ご来場された約400名の皆様には、音響抜群の講堂で演奏を披露できたことに心から感謝し、終了することができました。

彦根高商創立百周年記念式典
「彦根高商校歌」四部合唱
彦根高商創立百周年記念式典
「琵琶湖周航の歌」斉唱

一方、式典最後に演奏した「彦根高商校歌」と「琵琶湖周航の歌」は、学生オーケストラと合同演奏する予定でした。しかし、団員が全国に散らばる陵水男声合唱団と1週間後に定期演奏会を控えた学生オーケストラが、事前練習する機会を設けることは不可能でした。更に、双方の団体が持つ「琵琶湖周航の歌」の楽譜は編曲者が異なり、そのままでは演奏できず大きな難題となりました。結局、両団指揮者による彦根での2回の打合せとメールでの数回にわたるやり取りの結果、「琵琶湖周航の歌」は今後の滋賀大学を担う現役学生を前面に出し、合唱団は観客席側に回り観客とともに斉唱することとしました。結果的には、この決断が記念式典最後を大いに盛り上げる成果に繋がり、盛大な拍手を頂く中で演奏を終了することができました。

結び

豊かな自然に包まれた彦根での生活が、滋賀大卒業生の「原点」にあることは申すまでもありません。同時に、百周年記念行事を終えた今、私は、天秤棒を肩に乗せて生活環境の全く異なる全国各地へ足を運び『三方良し』の事業を展開した近江商人の行動力や、激動する環境下で海外へ積極果敢に乗り出して難局を切り拓こうとした井伊直弼の決断力が、我々滋賀大卒業生の「原点」にあることを再認識いたしました。滋賀大学に在籍した歳月に感謝するとともに、今後生活していく上での大きな指針を新たに得た思いです。

記:杉谷哲夫(大21、陵水男声合唱団・指揮者)

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