滋賀大学オーケストラ第39回定期演奏会
2022年10月16日(日)、滋賀大学オーケストラ(以下、滋賀大オケ)第39回定期演奏会が開催されたので、鑑賞してきました。3年ぶりの有観客開催となった会場は、恒例のひこね市文化プラザグランドホール。コロナ禍と向き合いながら開催した滋賀大オケの今を、OBからの目線でお伝えします。
演奏されたのは、歌劇「オベロン」序曲(ウェーバー)、ペールギュント第1組曲(グリーグ)、交響曲第1番(ブラームス)という、ハードな取り合わせの3曲でした。
この部には、1回生は(初心者でも)、定期演奏会で1曲目の序曲に出演して初舞台を踏む、という伝統があります。難しい曲ですが、学生オケ特有の新鮮さがよく感じられる演奏でした。2曲目のペールギュント第1組曲は特に有名な曲。耳慣れた旋律は誤魔化しようもないのですが、管楽器を中心に素敵な響きを残していました。3曲目の交響曲は、冒頭の重厚なハーモニーに続いて、各パートのソロがとても魅力的。聴きどころ満載の時間が流れました。
指揮者挨拶に続くアンコールは、ラデツキー行進曲。客席から手拍子が沸き起こると、気を良くした?マエストロは振り向いて、客席にも指揮(手拍子を抑えて!)。しばらくしてまた客席へ振り向いて(ここからまた手拍子!)と指揮。楽しい掛け合いでした。
因みに、滋賀大オケの創部は1981年4月。1984年の第1回定期演奏会を皮切りに、毎年一回の定期演奏会を開催してきました。フルオーケストラの出演者は70~80名程度になりますが、学生の部員だけでは足りないので、滋賀大オケOBOGやエキストラさんが賛助出演として駆け付けます。
コロナ禍で開催できなかった2年間(第37回・第38回)は、部員のみ出演・無観客開催という方法で演奏会を継続。今年は有観客と決定したものの、学生オケは毎年の蓄積が重要なので厳しい再スタートと言われていました。加えて台風の影響で、数少ない客演指揮者の練習日が中止になるという苦労もあったようです。しかし、開演当初こそ緊張した雰囲気でしたが、次第にまとまって力強さを増す演奏の様子は、このオケの過去を追体験しているようでもありました。今年は個人的な都合で出演できず舞台からの応援になったので、アンコールの手拍子を舞台の上で聴きたかったなぁ、と思わずつぶやいた次第です。
記:横井隆幸(大33)